ぐるりな訪問看護師もいいもんだ

人生に関わる仕事はおもしろい

地獄の計画書・報告書

医療保険介護保険から利用料のほぼ7〜9割を頂いている社会福祉事業の一翼である私達のようなお仕事では、書類業務がたぁ〜んとあります。税金から給料の多くが支払われているのだから、まぁ当然っちゃぁ当然なんです。義務のようなものですね。細かいことを言えば「こんなん誰のために必要な書類やねん。嫌がらせちゃうん?」と思うようなものもありますが……それは横に置いといて。

 

一番よく書く書類は訪問看護記録Ⅱ。いわゆ日々の看護カルテでございます。頻度が多い(訪問のたびに書く)だけに負担は大きいですが、訪問看護業は個人商店ではないので(多かれ少なかれチームで動く)、これがないと一貫した情報共有も看護行為もアセスメントもできやしません。記載方法に工夫の余地はいくらでもありますが、必要な書類です。音声入力がもっと上手く機能してくれる事を願いますが(笑)

 

んで。その次に大きな作業負担となっているのが「訪問看護計画書」と「訪問看護報告書」なるものだと、10人中9人の訪問看護師が同意してくれるんじゃないかと思ってます。


計画書の作成頻度は明文化されていないとはいえ多くのステーションが月1作成してるんではないでしょうか。主治医が変わったりプランが大きく変動すれば月2枚以上になることもしばしば。
報告書は月1枚がルーチンですが、これまた1ヶ月分まるっと個別の状態を完結に文章にまとめなくちゃいけない。重症者や状態不安定な利用者だと、そりゃもう「どのネタ省こうか」と頭をひねらないと、短編小説並みの長文になっちゃう。


この報告書。基本的には主治医に提出します。訪問診療医が主治医だったりすると「全部知ってるじゃん」的な内容になったりもします。今どき、多職種連携ツールが普及してたりもするんで書類なんかにまとめなくても日々SNSで報告してたりするんです。急を要すれば電話やFAXにメールなんかも駆使してあれこれやってる訳です。せめてそういう連携取ってる場合、報告書作成は免除して欲しい。そんな事を心の片隅で考えつつもせっせこ報告書を毎月作成するわけです。

 

大きい病院や診療所に通っている利用者なら、報告書でも送らないと主治医と情報共有する機会がない時もあります。が、しかしです。
こういう普段連携取りづらい医療機関だと、報告書を送ったところでうんともすんとも手応えは無いわけです。果たして読んでくれているのかすら疑問に感じることも。そうなると今度は書き続けるモチベーションが維持できない。誰に何のために書いているのか解らない手紙を書く虚しさったらありゃしない。

 

 

そうです、これは愚痴なんです。
そしてこれをグチグチ(愚痴愚痴)考えながらも毎月月末月初に延々と何十枚も書き続ける、訪問看護師の地味な作業を有効なものに昇華したい。そんな事を考えているうちに、うん十年が過ぎてしまい…。

 

 

今日もヘロヘロになりながら残業して作業をこなす、ぐるりさんなのでした。